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甘いお菓子に誘われ、まさに堪能しているこの時 横から伸びてきた褐色の手は迷いもなく私の腰へと触れた。 「…」 「…」 「…っふ…う、あはは!」 どうしたらこんなに笑わせる事が出来るのかと問いたいくらい、セネルのくすぐりは上手い。 必ず油断している時を狙うのもとにかく卑怯だ。 「な、なに急に…!」 「幸せそうな顔を見てたらつい邪魔したくなって」 「なっ…誘ったのアンタじゃっ…ぶ、あははは!」 人の言葉を遮りあっちをこちょこちょこっちをこちょこちょ。 反論する隙すら与えずくすぐり続ける彼の手から逃げるよう身を捩るので精一杯。 「ひっ…あ、ちょっと…そこ…!」 「…」 「やだ、ック、ハハ…!」 何を言っても、どんなに抵抗しても、 私が笑い疲れて項垂れるまでいつまでも続く。 「ああ、もう!止めろってば!」 「俺とお前の愛あるスキンシップだろ?」 「あ、愛あるってスキンシップって…!」 「こんな事、ジェイともやらないよ…!」 “愛ある”スキンシップと言う言葉から、付き合っているジェイと繋げたのだろうか。 「そうだよな…ジェイはこんな事しなくても、良い思い出来るしな」 身を捩るその首筋に、バレないよう唇を落とした。 「あははっ…も、やだ…!」 掠るように腰へと触れれば、ピクンと体が揺れて その度香る匂いに体がカッと熱くなる。 どんなに頑張ったってお前が手に入らないなら。 もう、誰かのものになっているなら。 「ん…セネル…!」 この偽物の声で我慢するしかないだろう? 20.水府(スイフ)水を司る星の名/水神・竜神の住む所/水の深いところ もっともっと深いところで眠らせとかないと、この感情は目覚めてしまう 修正:14/01/29 |